栃木に住む実家の母から電話があった。孫の誕生日祝いにお金を送ったから、という報告だった。私はお礼を言い、最近何か変わったことはなかったかと尋ねた。電話をしたのは栃木で豪雨があった時以来なので、あれから一か月ほど経ったことになる。母曰く、特に変わったことはないけれど、リビングのガラスにヒビが入ったので、交換するとのことだった。「あぁ、あの曇りガラスね」と私が言うと、「いや、あの磨りガラスのことよ」母が訂正してきた。磨りガラス？曇りガラスじゃなくて？「そうそう、磨りガラスね」と言い続けるので、「あれは曇りガラスでしょー？」と言い返すと、母がムキになって「磨りガラスでしょ！」と言い張った。「じゃあ、磨りガラスと曇りガラスの違いって何なのさ」と私が聞くと、「それはあれでしょ、磨りガラスはうちにあるデコボコしてるやつで、曇りガラスは曇っているガラスってことでしょうよ」と、あくまでも母は譲らない。

電話を切った後もモヤモヤしていたので、私はネットで調べてみることにした。すると「磨りガラス（曇りガラス）」という説明書きがあったではないか。何だ、一緒じゃないの！だけど他のホームページを見てみると、磨りガラスと曇りガラスは別物、という説明が書かれていた。何が違うのかと読んでみたけれど、内容が専門的だったので結局磨りガラスと曇りガラスの違いはいまいちよくわからなかった。

結局素人にはあまりどうでもいい違いなのかもしれない。今度母とその話になっても、私は曇りガラスと言い続けるつもりである。でも母娘で頑固だと父によく言われる原因はこういうことなのかなーとも思うのだった。